大学職員への転職を検討している40代・50代の方から、

「大学職員は定年が65歳と聞きましたが本当ですか?」

「民間企業と比べて生涯年収は高いのでしょうか?」

という質問をよくいただきます。

最近は大手企業でも定年延長が進んでいますが、

  • 55歳前後で役職定年
  • 子会社への出向
  • 再雇用による給与減額

などを経験する方も少なくありません。

一方、私立大学では現在でも65歳定年を採用している大学が多く、定年まで安定した給与体系が維持されているケースがあります。

私は私立大学で人事業務に従事していますが、

40代・50代だからこそ大学職員への転職メリットを感じるケースは少なくありません。

本記事では、大学職員の定年制度と民間企業との生涯年収の違いについて採用担当経験者の視点から解説します。

大学職員の定年は65歳が一般的

私立大学では、多くの大学が65歳定年を採用しています。

もちろん大学によって制度は異なりますが、

  • 60歳定年+再雇用
  • 65歳定年
  • 役職定年あり

など様々な制度があります。

しかし首都圏の私立大学では、65歳まで正職員として勤務できる大学も多く見られます。

これは大学職員を目指す大きなメリットの一つです。

民間企業では役職定年や出向が増えている

近年、大手企業では定年延長が進んでいます。

しかし実際には、

55歳前後で役職定年

管理職手当がなくなり、年収が大幅に下がるケースもあります。

グループ会社への出向

仕事内容が変わり、待遇が変更される場合があります。

再雇用制度

60歳以降は契約社員となり、

給与が現役時代の6割〜7割程度になる企業も珍しくありません。

そのため、

「65歳まで働ける」

ことと、

「65歳まで同じ給与水準で働ける」

ことは全く異なります。

生涯年収を比較してみる

例えば40歳で転職したケースを考えてみます。

民間企業の場合

40歳 年収1,050万円

50歳 年収1,100万円

55歳 役職定年

58歳 年収950万円

60歳 再雇用

60歳以降 年収650万円〜750万円

役職定年や再雇用制度によって、60歳以降は大きく年収が下がる企業も少なくありません。

私立大学の場合

40歳 年収900万円

45歳 年収980万円

50歳 年収1,050万円

55歳 年収1,100万円

60歳 年収1,150万円

65歳まで勤務

もちろん大学によって異なりますが、

定期昇給や賞与制度が維持されている大学では、定年まで安定した給与水準で勤務できるケースがあります。

ボーナスや退職金も大きな魅力

大学職員は基本給だけではありません。

多くの大学では、

  • 年2回の賞与
  • 私学共済
  • 退職金制度

が整備されています。

特に賞与は年間4〜6か月程度支給される大学も多く、

給与表だけでは分からない魅力があります。

退職金も長期間勤務した場合には大きな金額になることがあります。

40代・50代だからこそ大学職員がおすすめな理由

採用担当として実際に感じることがあります。

40代・50代の転職者は、

  • マネジメント経験
  • 人事経験
  • 財務・経理経験
  • 情報システム経験
  • 施設管理経験

など、大学が求める専門性を持っているケースが多くあります。

そのため、

若手採用とは異なるポジションで採用されることも珍しくありません。

実際に管理職採用や専門職採用では、民間企業での経験が高く評価されます。

少子化でも待遇は維持されるのか

少子化の影響を心配する声もあります。

確かに18歳人口は減少しています。

しかし一方で、

  • DX推進
  • 国際化
  • 研究支援
  • IR
  • 学生支援
  • 産学連携

など大学に求められる役割は年々増えています。

経営基盤が安定している大学では、

優秀な人材を確保するため、今後も一定水準の待遇を維持する可能性が高いと考えられます。

採用担当経験者としての本音

私は40代・50代の転職希望者と面接する機会も多くあります。

その中で感じるのは、

大学職員は若手だけの職場ではないということです。

民間企業で培った経験は、

大学では大きな武器になります。

さらに、

  • 定年まで安定した給与体系
  • 充実した福利厚生
  • 社会貢献性の高い仕事

という点を考えると、

40代・50代からの転職先として非常に魅力的だと感じています。

特に民間企業で役職定年や再雇用による大幅な給与減額が見込まれる方にとっては、生涯年収という視点で大学職員への転職を検討する価値は十分にあるでしょう。

まとめ

私立大学職員は、

65歳定年を採用している大学が多く、定年まで安定した給与体系を維持しているケースがあります。

一方、民間企業では、

  • 役職定年
  • 出向
  • 再雇用
  • 給与減額

を経験する方も少なくありません。

例えば、

  • 民間企業では40代で年収1,050万円、50代で1,100万円でも、その後大幅に減額されるケースがある
  • 私立大学では40代で900万円、50代で1,100万円前後まで安定して昇給し、65歳まで勤務できる大学もある

というケースも見られます。

大学職員への転職を検討する際は、現在の年収だけではなく、

  • 定年制度
  • 昇給制度
  • 生涯年収
  • 福利厚生
  • やりがい

まで含めて総合的に比較することをおすすめします。

採用担当経験者としては、40代・50代だからこそ大学職員という選択肢は非常に魅力的であり、これまでの経験を教育や社会貢献に生かしながら、安定したキャリアを築くことができる仕事だと考えています。