大学職員への転職を考えている方から、最も多くいただく質問の一つが、

「大学職員の年収は実際どのくらいなのですか?」

というものです。

インターネット上では、

  • 大学職員は高年収
  • 勝ち組と言われている
  • 40代で年収1,000万円を超える

といった情報も見かけます。

一方で、

  • 少子化で将来性が不安
  • 大学によって差が大きい
  • 思ったほど高くない

という意見もあります。

私は私立大学で人事業務に従事していますが、結論から申し上げると、

私立大学職員の給与水準は一般企業と比較して高い大学が多いものの、大学による差は非常に大きい

というのが実態です。

また、大学職員の年収を考える際には、基本給だけでなく、賞与や各種手当も含めた総支給額で考えることが重要です。

本記事では、公開情報や採用担当としての経験を踏まえながら、私立大学職員の年収事情について解説します。

大学職員の年収はなぜ高いと言われるのか

大学職員が高年収と言われる理由はいくつかあります。

まず、多くの私立大学では長年にわたり安定した給与制度が運用されてきました。

もちろん近年は成果主義を導入する大学も増えていますが、

  • 定期昇給
  • 賞与
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 退職金制度

などが整備されている大学も少なくありません。

また、私学共済による福利厚生も魅力の一つです。

そのため、単純な給与額だけではなく、総合的な待遇で見ると非常に恵まれた環境である場合があります。

公開情報から見る私立大学職員の給与水準

私立大学職員全体の平均年収を示す公的統計は存在しません。

しかし、

  • 各大学の採用情報
  • 公開されている給与モデル
  • 労働組合資料

などから一定の傾向を把握することは可能です。

例えば首都圏の有名私立大学では、

30代後半で700万円〜900万円程度、

40代で800万円〜1,000万円程度となるケースもあります。

特に、

  • 早稲田大学
  • 慶應義塾大学
  • 明治大学
  • 中央大学
  • 法政大学
  • 立教大学

などの大規模私立大学は比較的高い給与水準で知られています。

もちろん大学ごとに給与制度が異なるため単純比較はできませんが、一般企業と比較しても十分競争力のある水準と言えるでしょう。

理工系私立大学の年収はどうなのか

大学職員転職ラボの読者には理工系大学を志望する方も多いと思います。

理工系大学としては、

  • 東京理科大学
  • 芝浦工業大学
  • 工学院大学
  • 東京電機大学
  • 東京都市大学

などが有名です。

これらの大学は職員年収を公式には公表していません。

しかし採用情報や口コミなどを見る限り、首都圏私立大学として一定水準以上の待遇が確保されている大学が多い印象です。

ただし、同じ理工系大学でも、

  • 賞与制度
  • 昇給制度
  • 手当

などは異なります。

大学職員を目指す際には、大学ごとの制度を確認することが重要です。

年収を考える際に見落とされがちな「手当」

大学職員の年収を語る際、基本給や賞与ばかりに注目されがちです。

しかし実際には、

  • 残業代
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 管理職手当
  • 役職手当
  • 休日出勤手当

なども収入の重要な構成要素です。

採用担当としての実感を申し上げると、

給与表上の年収に対して、

実際の総支給額は年間100万円〜200万円程度高くなるケースも珍しくありません。

特に主任、係長、課長補佐などの役職者になると、その差は大きくなります。

そのため、

「求人票に書かれている給与」

だけでは実際の年収を正確に把握できないこともあります。

採用担当経験者から見た実際の年収感覚

もちろん大学によって異なりますが、私自身の経験からすると、首都圏私立大学職員の年収イメージは次のようなものです。

20代後半

450万円〜600万円

30代前半

550万円〜750万円

30代後半

650万円〜900万円

40代前半

800万円〜1,000万円

40代後半

900万円〜1,200万円

管理職

1,000万円〜1,500万円以上

※賞与および各種手当を含むイメージ

もちろん全ての大学に当てはまるわけではありません。

しかし首都圏の中堅以上の私立大学であれば、概ねこのような水準になるケースが多いと感じています。

年収だけで大学を選んではいけない

ここは採用担当として強くお伝えしたい部分です。

大学職員への転職を考える際、

年収はもちろん重要です。

しかし、

  • 教育理念
  • 組織風土
  • 働き方
  • 人間関係
  • 将来性

も同じくらい重要です。

実際に長く活躍している職員を見ると、

「給与が高いから」

ではなく、

「教育に関わりたい」

「学生を支援したい」

という想いを持っている方が多い印象です。

私立大学職員の将来性

少子化によって大学を取り巻く環境は変化しています。

しかし一方で、

  • DX推進
  • 国際化
  • 研究支援
  • 産学連携
  • 学生支援の高度化

など、新たな課題も増えています。

これらを支えるためには優秀な大学職員が必要です。

私は大学職員という仕事は、今後も社会的な価値が高い職業であり続けると考えています。

まとめ

私立大学職員の年収は、一般企業と比較しても高い水準にある大学が少なくありません。

特に首都圏の大規模私立大学では、

  • 30代で700万円前後
  • 40代で800万円〜1,000万円以上

となるケースもあります。

さらに、

  • 残業代
  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 役職手当

などを含めると、実際の総支給額は年間100万円〜200万円程度増えることもあります。

ただし大学による差は非常に大きく、「大学職員だから高年収」と一括りにはできません。

大学職員への転職を考える際は、年収だけでなく、働きがいや大学の理念、将来性も含めて総合的に判断することをおすすめします。