「大学職員になりたいけれど、自分に向いているのだろうか。」
転職相談を受ける中で、このような質問をいただくことがよくあります。
大学職員は、安定した職場、充実した福利厚生、社会貢献性の高さから人気の職業です。
しかし、「人気だから」「年収が高そうだから」という理由だけで入職すると、思っていた仕事とのギャップに悩むこともあります。
私は私立大学で人事業務に従事し、多くの採用面接や人事評価に携わってきました。
その経験から感じるのは、大学職員として長く活躍する人には共通した特徴があるということです。
今回は、採用担当経験者の視点から、大学職員に向いている人・向いていない人について解説します。
大学職員は「人」を相手にする仕事
大学職員というと、
「事務仕事」
というイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし実際には、
- 学生
- 教員
- 保護者
- 卒業生
- 企業
- 地域社会
など、多くの人と関わる仕事です。
私は大学を「人間の交差点」だと思っています。
その交差点を支え、円滑に運営するのが大学職員の役割です。
そのため、パソコンスキルよりも人と向き合う力の方が重要になる場面が多くあります。
大学職員に向いている人① 人の成長を応援できる人
学生は18歳から22歳前後までの大切な時期を大学で過ごします。
入学時には不安そうだった学生が、
卒業時には自信を持って社会へ羽ばたいていく姿を見ることがあります。
大学職員は直接授業をするわけではありません。
しかし、
- 履修相談
- 奨学金支援
- 就職支援
- 学生生活支援
などを通じて学生の成長を支えることができます。
人を支えることに喜びを感じる方は、この仕事に向いています。
大学職員に向いている人② 調整することが苦にならない人
大学職員の仕事は調整業務の連続です。
例えば、
教員の希望
学生の希望
大学のルール
予算
これらを総合的に考えながら最適な答えを探します。
正解が一つではない仕事だからこそ、
相手の話を聞き、落としどころを探せる人は高く評価されます。
大学職員に向いている人③ 誠実な人
採用担当として面接をしていると、
話が上手な人よりも、
誠実に受け答えをする人の方が好印象です。
大学職員には、
学生や教員から信頼される存在であることが求められます。
約束を守る。
丁寧に対応する。
最後まで責任を持つ。
そんな当たり前の姿勢が評価される仕事です。
大学職員に向いている人④ チームで働ける人
大学には様々な部署があります。
- 教務
- 学生支援
- 人事
- 財務
- 入試
- 広報
どの部署も一人では仕事が完結しません。
教員や他部署との連携も必要です。
自分だけが目立つより、
チーム全体で成果を出すことを大切にできる人が活躍しています。
大学職員に向いていない人① 成果だけで評価されたい人
営業職のように、
数字で成果を出して評価されたい方には少し物足りないかもしれません。
大学職員は、
売上よりも組織全体への貢献が重視されます。
派手な成果より、
地道な積み重ねが評価される仕事です。
大学職員に向いていない人② 変化を嫌う人
大学は歴史ある組織ですが、
近年は大きく変化しています。
DX推進
少子化対応
国際化
産学連携
新しい制度や業務も次々と導入されています。
「昔からこうだから」
という考えだけでは対応できません。
柔軟に学び続ける姿勢が必要です。
大学職員に向いていない人③ コミュニケーションを避けたい人
大学職員はデスクワーク中心と思われがちですが、
実際には一日中誰とも話さない日はほとんどありません。
学生対応
教員対応
会議
電話
メール
窓口対応
人との関わりが仕事そのものです。
コミュニケーションが苦手でも問題ありませんが、
人と関わることを避けたい方には向いていないかもしれません。
採用担当者が面接で見ていること
面接で私が見ているのは、
学歴よりも、
「一緒に働きたいと思える人か」
という点です。
具体的には、
- 相手の話をしっかり聞けるか
- 素直に受け答えできるか
- 大学への理解があるか
- 笑顔でコミュニケーションが取れるか
を重視しています。
面接は試験ではありません。
人柄を知るための場なのです。
私が考える理想の大学職員
これまで多くの職員と一緒に働いてきました。
その中で活躍している方に共通するのは、
「相手の立場で考えられる人」
です。
学生の気持ち。
教員の立場。
職員の事情。
保護者の不安。
それぞれを理解しようとする姿勢があります。
大学は「人間の交差点」です。
だからこそ、大学職員に最も求められる能力は、
コミュニケーション能力ではなく、
相手を理解しようとする力
なのだと思います。
まとめ
大学職員に向いている人は、
- 人を支えることが好き
- 調整が得意
- 誠実
- チームで働ける
- 学び続けられる
そんな方です。
一方で、
成果だけを求める方や、人との関わりを避けたい方には向いていないかもしれません。
大学職員は華やかな仕事ではありません。
しかし、学生の成長を支え、日本の教育と研究を支える社会的意義の大きな仕事です。
私は採用担当として、この仕事に誇りを持ち、人と向き合うことを楽しめる方と、ぜひ一緒に大学を支えていきたいと思っています。
